鷹ノ巣山(たかのすやま)は東京都西多摩郡奥多摩町にある標高1736.6mの山。石尾根の中間に位置する山。登山道は、石尾根縦走のほか、西東京バス峰谷バス停から奥集落を通る道、日原から稲村岩を見て行く道、奥多摩湖畔から榧ノ木尾根を行く道などいくつもあり、好みや体力に合わせて選ぶことができる。
雲取山の登山道から見る七ツ石山 | 大きな地図で見る |
海上に帰ることになり、しばらくしたら東京を離れる俺、少しずつ肩の荷がおりていくのが自分でもわかる。海上に帰ればもう愛着のある奥多摩の山には、登れなくなるので、雲取山への山行を計画し先輩に提案する。これまでの山行計画は、ほとんど自分が立て先輩を誘うと、95%はOKの返事がかえってきた。今回も是非行こうということになり実行に移す。今回のコースは、1泊2日で1日目は鴨沢から雲取山に登り、雲取奥多摩小屋に宿泊。2日目は雲取奥多摩小屋から石尾根を下り、七ツ石山、鷹ノ巣山経由で東日原(ひがしにっぱら)に抜けることにした。標高差からしてかなりハードなコースだ。小屋泊なのでテント、シュラフとマットが要らない。45リッターのザックの重量は、さほどではない。
歩行距離 | 9.4km |
所要時間 | 4時間40分 |
累積標高差 | (+) 1429m (-) 213m |
コース | 鴨沢10:50 → 小袖乗越 → 堂所 → ブナ坂14:50 → 雲取奥多摩小屋15:30 |
電車を乗り継ぎ奥多摩駅で下車、バスに乗り換え鴨沢で下車。10:50鴨沢のバス停を出発する。民家の間を縫って登山道へ進む。林道に出て小袖乗越から再び登山道に入る。今日は天候が良く、気温も適度で清々しい。快調に登っていく。堂所あたりを歩いているとき、突然先輩の足に痙攣が走る。いつもより重いザックに負担がかかったのかもしれない。さすがの健脚の先輩も座り込んでしまった。回復するまでしばらく小休止だ。20分もすると回復してきたのでまた歩き出す。14:00ブナ坂と七ツ石山の分岐に差し掛かる。左に折れブナ坂方向に向かい急登を登っていく。14:50ブナ坂を通過。虫が汗をかいた顔にまとわりつき、鬱陶しい。ある夫婦らしきカップルは、スマートに頭にすっぽりかぶる虫除けのネットしている。今の季節には必用かも。なだらかな防火帯の石尾根を快調なペースで進む。
15:30雲取奥多摩小屋に到着する。無愛想な若い小屋番に宿泊費3000円を支払い、チェックインする。泊り客は我々2名だけであとは誰もいない。他の登山者は、テント泊りか雲取山の反対側の雲取山荘に泊まっているのか。あるいは今の季節他のもっと高い山に登る人が多いのかもしれない。冬のほうが登山客が比較的に多いようだ。夜まで十分な時間があるので、余裕がある。早速500円でビールを買い乾杯する。それのあと担いできた焼酎を飲む。先輩はたくさんのつまみを持ってきていたのでご馳走になる。夕食のメインは自分が担当して、パエリアを作る。材料は米、ウインナー、玉ねぎのみじん切り、マシュルーム、ニンニクみじん切り、それからサフラン。鶏肉を買ってアパート冷凍庫で凍らせていたが忘れているのに気がつく・・・。まあいいか!まず米をオリーブ油で炒め、米が透明になってきたら水を分量だけ入れ、他の材料も入れ塩こしょうで味付けする。料理の本を読んで作ったが、これでいいのだろうか。米を2合も使ったので、フライパンの水が足りず少しずつ足していく。何とかちょうどいい硬さに炊けた。食べてみるとまずまずの味であった。先輩評は、少し塩加減がたりないとのこと。多く焚けたので、自分の部屋で休んでいる若い小屋番にもおすそ分けする。小屋番は、慌てて自分の部屋に持って行った。あまりいいものを食べていないのかもしれない・・・。パエリアを腹いっぱい食べ満足する。夜は更けパーティーは終了。明日に備え、21:00には寝床に入る。ラジオを聞きながら眠りに就く。
歩行距離 | 11.1km |
所要時間 | 5時間55分 |
累積標高差 | (+) 485m (-) 1618m |
コース | 雲取奥多摩小屋07:00 → 七ツ石山07:30 →千本ツツジ → 鷹ノ巣山避難小屋 08:40 → 鷹ノ巣山09:15 → 稲村岩のコル → 東日原12:55 |
05:30起床。朝食を食べた後、07:00に小屋を出発する。先輩の提案で雲取山行きは取り止め、直接、鷹ノ巣山に向かうことにする。来た道を引き返し、ブナ坂から七ツ石山の方に向かい急登を登る。07:30七ツ石山に到着する。山頂には、トランシーバーを持った大学の山岳部のグループがいる。いくつかのグループでレースをしているのであろうか。七ツ石山を下り、鷹ノ巣山に向かう。右側が切れ落ちた道を抜け、両側にたくさんのヤマツツジが咲く道を行く。平坦な道が続き快適だ。やがて高丸山の巻道になり、左手にはブナの巨木群を見ることができる。
08:40鷹ノ巣山避難小屋に到着する。水が乏しくなったので、小屋から200mのところにある水場で、飲み水の補給をする。防火帯の急登を登り、09:15鷹ノ巣山山頂に達する。山頂はテント泊禁止のはずだが、一人の若者がテントの中で眠っている。こんなところで寝たら気分もいいことだろう・・・。先輩の携帯が鳴る。何か船にトラブルだろうか・・・。今回もガスで視界が悪く、周囲の景色は何も見えない。鷹ノ巣山山頂から、左に折れ石尾根の縦走路を外れ、稲村岩尾根を下る。ブナの巨木をたくさん見ることができる。稲村岩のコルを過ぎ急坂を下る。先輩との間の距離が広がっていく。長い下りが続き膝はガクガクだ。
日原川支流の小さい沢沿い道を下る。巳ノ戸橋を渡り、民家の間を抜け舗装道にでる。先輩の姿がないので電話する。先輩は東日原のバス停でしびれを切らし待っていた。バスはもう出てしまったとのことだ。すんません・・・。先輩が近くの店でビールを買ったので、一杯飲みながらラーメンを作って食べる。となりで寝そべっている2人の登山者のうちの1人の男性が言うには、奥多摩には賢い猿がいて、歩いている登山者に向け崖の上から石を落としてくるらしい。それは、これ以上自然の中に立ちるなという人間への警告らしい・・・。そんなことが本当にあるものだろうか・・・? そんなことを話しているうちにバスが到着し帰路に就く。今回は、ハードな山行であった。
これは、それから3年後に判ったことだが、その猿の話をしていた上品で小奇麗な身なりの人は、某放送局のBS放送で、全国の居酒屋の料理を紹介する番組に出演している、有名な芸術家であった。あの人も山が好きだったんだ・・・。
鴨沢から出発する。 |
杉林を行く。 |
奥多摩の渓谷 |
山は深い緑一色 |
ドウダンツツジ? |
ブナ坂の方に行く。 |
ブナ坂近辺 |
後方に七ツ石山が見える。 |
雲取奥多摩小屋に向かう。 |
五十人平はテントでいっぱいだ。 |
雲取奥多摩小屋が見えてくる。 |
翌朝、雲取奥多摩小屋を出発し七ツ石山に向かう。 |
・・・ツツジ |
七ツ石山山頂に達する。大学生のグループが登山の競技をしている様だ。 |
七ツ石山を過ぎたあたりに山の名前の由来となった岩が いくつかある。 |
|
高丸山近辺の巻道を行く。 |
たくさんのツツジが咲く。 |
神秘的で美しいブナの森 |
鷹巣山避難小屋内部 |
そばの案内図 |
鷹巣山への急登を登る。 |
鷹巣山山頂に達する。誰かテント泊をしている・・・。 |
東日原を目指し巨木の森を下る。 |
・・・ |
稲村岩尾根を下る。 |
|
稲村岩を見る。 |
東日原に到着する。 |
総合登山記録 山口県の山 中国百名山 九州百名山 四国百名山 日本百名山 関東の山 南アルプス 屋久島縦走
航海記録 旅の記録 海の風景・ギャラリー 沖縄 山で見た花
Copyright(c)2014 軽きゃんぱー里山放浪記. all right reserved.